西三河地域:岡崎市「八丁味噌カクキュー」
○日 時:平成25年3月7日(木) 14:00〜16:10
○場 所:八丁味噌カクキュー(岡崎市八帖町字往還通69)
−本社事務所と蔵が登録有形文化財
○参加人数:おかざき観光ガイドの会 7名
○プログラム
時 間 | 内 容 | 場 所 |
14:00〜14:05 | 開催主旨、愛知登文会の紹介、文化財について | 本社事務所会議室 |
14:05〜15:00 | 所有者によるお話 太田高司氏(合資会社八丁味噌 総務部長) 専門家による建物の特徴や魅力についての解説 河田克博氏(名古屋工業大学大学院 教授) |
本社事務所会議室 |
15:00〜16:10 | 建物の見学と解説、質疑応答 | 本社事務所、蔵、石垣等 |
○建造物の特徴・講習のポイント等
・八丁味噌は、正保2年(1645)に早川家が「カクキュー」八丁味噌を創業し、現在で第19代目と長い歴史を有しています。昭和2年(1927)竣工の本社事務所と明治40年(1907)竣工の蔵が、愛知県内ではいち早く平成8年(1996)に登録有形文化財に登録された。
・もともと本社建物は旧東海道のところにあったが、1号線ができ本社建物も現在の1号線から見える場所に移った。
・事務所等は、西欧のバシリカ式教会堂のように、中央部を高くし頂部に棟飾りをたて端部を一段低くしたつくり。設計者「みはら氏」については本社事務所の落成式の写真が見つかり、山高帽を被り洋風な格好をしていることから、当時洋行帰り建築家だったのではないかと推測されているが、河田先生が名古屋工業大学で調べたが詳しい情報が出てこなかったとのこと。
○見学講習の成果
・観光ガイドの方々も八丁味噌カクキューについてはよく知っておられたが、普段は敷地内を自由に見て回ることができないため、事後の感想でも、「大変有意義であった。今後のガイドに活かしたい。」「普段見ることのできない事務所等2階などが見学でき、今後のガイドに活かしていきたい。」といった感想をいただいた。
・建物の保存についても、参加者から「伝統を引き継いでこれからも残っていって欲しい。」「多くの方に理解していただき、自分自身も大切にしていきたい。」といった声が聞かれた。
・建物が1号線に近づくにつれて新しく、石垣も建物と同様に年代ごとに並んでいる。創業当時から近年までの石垣をみることができるが、中でも最盛期の江戸中期に造られた石垣は、河田先生も石垣に詳しいガイドの方も声をそろえて素晴らしい石垣だとおっしゃっていた。
・所有者も解かりかねていた蔵の柱や樽の木材の種類については、河田先生より詳細な解説をいただいた。
○当日の様子