尾張地域:清須市「柴田家住宅」
○日 時:平成24年5月16日(水) 13:30〜16:00
○場 所:柴田家住宅(清須市西枇杷島町辰新田65)−主屋が登録有形文化財
○参加人数:清須市ガイドボランティアの会 16名
枇杷島みのじ会 1名
清須市商工観光係 1名
○プログラム
時 間 | 内 容 | 場 所 |
13:30〜15:00 | 開催主旨、案内者・参加者紹介、本日の予定等 | 主屋1階 |
15:00〜15:40 | 所有者による案内とお話 柴田正康 氏 ※専門家からの解説として改修を担当された建築士へ打診したが、都合が合わなかったため、改修工事についても柴田氏よりお話いただいた。 |
主屋1・2階 |
15:40〜16:00 | 質疑応答 | 主屋1階 |
○建造物の特徴・講習のポイント等
・柴田家住宅は下小田井市で栄えた美濃路に南面し、江戸末期から代々飴類の製造・販売業を営んでいた。
・明治24年(1896)の濃尾大地震で美濃路沿いの町家は東海か消失。柴田家住宅も同様で、現在の主屋は明治29年(1896)に建てられて、築116年を経過している。美濃路の町家の「近世から近代にかけての過渡的な建築の典型例」として評価され、平成18年(2006)に国の登録有形文化財建造物に登録された。
・戸の上下で15cm傾いていたり2階座敷の建具が動かないなど修理の必要性を感じ、平成19年に再生工事を行っている。町家の特徴とオリジナルのよさが解かる再生がなされ、特に、尾張型町家の特徴である、上屋受桁と大梁で構成される「十字梁」が見えるよう再生されている。
・7.5畳の控えの間に続き、地袋、書院のある15畳の座敷、厨子(つし)2階風の南面には4.5畳の待合、原叟床(げんそうどこ)の5畳の茶室がある。2階座敷などは、2階床板墨書から明治38年(1905)の改築とわかった。
○見学講習の成果
・2階には待合と原叟床のある茶室があり、軒高の後面には、控えの間、地袋、書院のある座敷が連なり、1階の居住空間より格式が高い造作を見てとることができた。
・ボランティアガイドの方々の中には美濃路について興味のある方も多く、見学の後の質疑応答では「美濃路が街道として認められるのは1608年頃で、人の行き来は自然堤防なので田んぼ違って人馬とも自由にいけるので、昔から行き来していたのでは」といったやり取りがなされていた。
・所有者の柴田氏が清須市ガイドボランティアの会のメンバーであることから、直接会メンバーへ周知いただき、当日は大勢のガイドボランティアに参加いただけた。多くの方に柴田家住宅の内部を見学してもらい知っていただく大変よい機会になったのではないか。
○当日の様子